春日神社・ニッケ社宅倶楽部 私の住む街「加古川」の紹介です
加古川市加古川町本町三丁目に「春日神社(かすがじんじゃ)」はあります。加古川橋の東詰、国道2号線から細い坂道を南に降りると見えてくる、古い趣のある神社です。
神社の境内には「春日神社」をはじめ六つの社が並んでします。
一番大きな社殿の「春日神社」は、文治2年1186年頃、この地方一帯の領主「糟谷 有末(かすやありすえ)」が、奈良の「春日大社」から分霊を迎えて建立しました。
祭神は、「建御雷命(タケミカズチノミコト)」「経津主命(フツヌシノミコト)」「天児屋根命(アメノコヤネノミコト)」「比売神(ヒメノカミ)」で、四神を一つの社に祀った「一社総殿」の形がとられています。
赤壁神社は地元では「赤壁さん」と呼ばれています
「春日神社」の境内にある「丸亀稲荷神社」は、社の壁が赤く塗られていることから「赤壁神社」、地元では「赤壁さん」と呼ばれています。
一般的に神社は白壁ですが、加古川の岸辺を泳ぐ魚が光の反射を嫌い逃げてしまうので、赤壁にしたと言われています。
また、この社には「タマ」という名前の猫が祀られていて、この猫にまつわる化け猫伝説が映画化されてこともありました。
最近では、加古川出身の講談師「旭堂南海氏(きょくどうなんかい)」が、この話を取り上げています。
殺された主人の敵討ちを「タマ」が主人の亡骸に乗り移ってするというお話です。
白かった壁が、返り討ちにあった「タマ」の血で真っ赤に染まったので、村人たちが、タマの亡骸を赤く染まった壁と共に小さな祠を建て、手厚く葬ったのが「赤壁大明神」の始まり、とも言われています。
「タマ」の御利益
今でも「タマ」は「赤壁さん」と親しまれていて、勝負に強い忠義なタマの御霊(みたま)が祀られています。
返り討ちで殺されたとなると可哀想ですが、勝負ごとには強い猫だったので、撫でると、いろいろなご利益があるそうです。
(・・・・上の写真の「赤壁さん」のはなしを読んでみてください。)
最近は、犬派の人よりも猫派の人が増えているそうなので、この春日神社も人気が出てくれればなぁ、と思っています。
「猫カフェ」が流行っているように!
春日神社のご神木「夫婦銀杏」の御利益
秋には、境内のご神木、銀杏の木に目を奪われます。この樹は樹齢100年と言われ、一つの根元から雌雄の幹が伸び「夫婦銀杏」と呼ばれています。美しい紅葉が風に舞い、たわわに銀杏が生ります。
戦前までは、春日神社の拝殿で、縁結びの御利益を願って、盛んにお見合いが行なわれていたそうです。今でも、この「夫婦銀杏」に手を重ね合わせて触れると円満な家庭が築けると伝えられています。
また、「春日神社」では、地元の氏子たちによって、初詣、夏祭り、秋祭り、と伝統の年中行事が受け継がれています。
ニッケ社宅倶楽部
春日神社から東に向かうと「日本毛織株式会社」の社宅が見えてきます。その一角に、加古川に現存する最古の異人館「ニッケ社宅倶楽部」があります。
明治30年頃、日本には毛織物の専門技術者は少なく、加古川の工場でもヨーロッパから招いた技師がその指導にあたりました。
この洋館は、工場建設の事務所として建てられたものを、今の場所に移転し外国人技術者の居住施設に利用しました。
工場が進出し始めた地方都市には、初めて目にする本格的な洋風建築でした。洋館をはじめ、この界隈は、格好の写生の対象とされていたようです。
ここは、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しながら、今も昔と変わらない新鮮な感覚を与えてくれます。
マップ(ニッケ社宅倶楽部)
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