住宅ローンの融資実行金利と審査金利とは?借入希望額が減額される理由
住宅ローンを利用してマイホームの購入や、新築する場合、購入者は資金計画を確定するために金融機関が行っている住宅ローンの事前審査を受けます。
住宅ローンの借入れができなければ全ての計画が始まらないからです。
しかし、金融機関の事前審査の結果、希望額の融資を断られる(減額回答)ケースが少なくないのです。
これは、あまり知られていないのですが、その原因のひとつが金融機関の「審査金利」です。
そこで今日は、「住宅ローンの融資実行金利と審査金利とは?借入希望額が減額される理由」について書いてみたいと思います。
「審査金利」の仕組みを理解することで、ゆとりある資金計画を立てておけば、マイホーム計画がスムーズに進むと思います。
筆、新築一戸建て購入応援「仲介手数料・無料・0円・ゼロ・サービス」の加古川の不動産売買専門会社、未来家不動産(株)みらいえふどうさん代表、清水 浩治
「審査金利」は融資実行金利よりも高い
多くの金融機関では、優遇金利制度が実施されていて、店頭金利よりも低い金利で利用できるようになっています。
特に、変動金利型や固定金利の期間選択型で固定期間が短いタイプの住宅ローンが優遇幅が大きいです。
例えば、変動金利では、店頭金利は2.475%ですが、
融資実行金利は2%優遇されて0.475%になる、と言う制度です。
しかし、これらの商品は、融資実行後に金利が上昇すると適用金利も上がり、当初の返済額では問題はなくても、金利上昇後の返済額では払えなくなることも想定されます。
最悪の場合、ローン返済の延滞や破綻といった事態も想定されます。
金融機関では、そうならないように「融資実行金利」よりも高い「審査金利」を設定して厳しく審査し、延滞や破綻リスクを少なくなるようにしているのです。
これは、金融機関にとっての安全策ですが、借入者からみても健全な返済計画につながっているのです。
気になる「審査金利」は何パーセント?
気になる「審査金利」は何パーセントなのでしょう?
基本的に金融機関は「審査金利」を公表していませんが、私たち不動産業者として把握しているものは、金融機関によって異なるものの「3%から4%」で審査をしています。
金融機関の事前審査では、
まず、年収に対する年間返済額の割合「返済比率」を見ます。
これも一例ですが、
年収400万円以上なら35%、
年収400万円未満なら30%です。
そこに、3%~4%の審査金利で審査し借入限度額を算出するのです。
借入限度額、審査金利と実行金利との差額
年収/400万円 返済期間/35年 実行金利/変動金利0.475% 他借入無しの場合
<審査金利4%で事前審査>
年収400万円に対する返済比率/35%
年間返済額上限/400万円×35%=140万円
月々の返済額/140万円÷12ヵ月=116,666円
審査金利/4%
35年返済の100万円当たりの月々返済額/4,427円
借入限度額/
116,666円÷4,427円×100万円=2,635万円
<実行金利で借入れ限度額を計算>
年収400万円に対する返済比率/35%
年間返済額上限/400万円×35%=140万円
月々の返済額/140万円÷12ヵ月=116,666円
審査金利/0.475%
35年返済の100万円当たりの月々返済額/2,584円
借入限度額/
116,666円÷2,584円×100万円=4,514万円
金利(審査金利)による借入限度額の違い
設定条件/返済比率35% 元利均等・ボーナス返済なし、35年返済元利均等
金利(審査金利)によって借入限度額はこんなに違うのです。
<想定金利>
◆0.475%/都市銀行の優遇変動金利
◆1.37% /フラット35の実行固定金利
◆3% /審査金利
◆4% /審査金利
金 利 | 年 収 | |||
400万円 | 500万円 | 600万円 | 700万円 | |
0.475% | 4,514万円 | 5,643万円 | 6,772万円 | 7,901万円 |
1.37% | 3,891万円 | 4,864万円 | 5,837万円 | 6,810万円 |
3% | 3,031万円 | 3,789万円 | 4,547万円 | 5,305万円 |
4% | 2,635万円 | 3,294万円 | 3,953万円 | 4,611万円 |
例えば、
年収500万円の人が都市銀行の優遇変動金利で融資を受けようとすると、
実行金利では「5,643万円」まで借入れができそうですが、
審査では「3,294万円」が限度になります。
しかし、固定金利のフラット35を利用すると
実行金利で審査をしてくれるので「4,864万円」まで融資額が増えるのです。
まとめてみました!
同じ返済額でも、
融資実行金利や審査金利の違いで借入れ限度額が大きく変わってきます。
言い変えると、
「借入れできる融資額」と「無理しないで返済できる融資額」は違うと言うことです。
また、同じ年収の人でも生活の仕方は全く違います。
例えば、新婚さんなら、これから家族が増えるでしょう。高校生のお子さんがいる家庭では、理系に進むのか、文系に進むのかで教育費が変わります。教育費や生活費だけではなくて、転職などによる収入の変化もあるかもしれません。
借入れできる融資額ばかりに目がいっていて、後で生活が苦しくなってしまっては本末転倒です。将来のこともしっかりと見据えて資金計画を立ててください。
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