泊神社の「棟札」2枚が新しく加古川市指定文化財に指定されました!
令和3年3月11日(木)
加古川市教育委員会の定例教育委員会で、
泊神社の「泊神社棟札」2枚が新しく市指定文化財に指定されました。
これで、加古川市内の「指定・登録文化財」は、
国指定文化財、23件(内、国宝2件)39点、
国登録文化財、9ヵ所、37件
兵庫県指定文化財、33件、55点、
加古川市指定文化財、69件、1,425点、
になりました。
筆、新築一戸建て購入応援「仲介手数料・無料・0円・ゼロ・サービス」の加古川の不動産売買専門会社、未来家不動産(株)みらいえふどうさん代表、清水 浩治
泊神社棟札(とまりじんじゃむなふだ)
◆名称/泊神社棟札(とまりじんじゃむなふだ)
◆数量/2枚
◆種類/歴史資料
◆材質/木製
◆寸法/各高170cm、肩幅50cm、下幅46cm、板厚2cm
◆時代/江戸時代/承応2(1653)年5月
◆管理者及び所在地/泊神社
加古川市加古川町木村658番地
◆指定年月日/令和3年3月11日市指定
泊神社棟札(とまりじんじゃむなふだ)解説
この2枚の大型の棟札は、承応2(1653)年に豊前国(ぶぜんのくに)小倉(こくら)藩の筆頭家老を務めていた宮本伊織(いおり)が、泊神社の頽廃(たいはい)していた建物を修築した時に納めた現在の本殿である本社と現在の神楽殿である舞堂(まいどう)のものです。
それぞれの表面には、上段に「火不能焼、水不能漂」の願文、中段に「本社」あるいは「舞堂」の文字、修築前の建物のこと、修築時に奉納した三十六歌仙扁額のこと、願主として宮本伊織とその舎弟の小原玄昌の名、下段に匠師(大工)らの名が記されています。修築前の建物については、本社が文禄3(1594)年、そして、舞堂が姫路藩主本多忠政の時(1617-1631)のものであったことがわかります。
裏面には、宮本伊織による527文字に及ぶ表白(ひょうびゃく)が、それぞれの棟札に同文で記されています。
そこには、伊織が泊神社とその末社である米田天神社の氏子である印南郡米堕(よねだ)村(現在の高砂市米田町米田)の田原家出身で、剣豪として知られる宮本武蔵の養子となり宮本姓を名乗り当時の明石藩主小笠原家に仕えたことが詳しく記されていて、その他、泊大明神が17か村の氏神であったことや、米田天神社とともに社殿を修築した経緯など、当時の泊神社のようすが記されています。
なお、舞堂の棟札は、本社の棟札と比べ表面の劣化が少なく墨書の書体が少し新しく見えることから、本社の棟札を写して作成された可能性があります。
これらの棟札は、戦国時代が終わった近世初頭における泊神社の復興のようすとともに、当地出身の宮本伊織に関係する田原家や宮本武蔵らの戦国末期のようす、そして、伊織の故郷、父母、義父や主君への思いが記されているもので、この地域の社会及び文化の分野における重要な一次資料として学術的価値が高いものです。
マップ(泊神社)
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