駒の蹄と投げ松(こまのつめとなげまつ)私の住む街「加古川」の紹介です
駒の蹄と投げ松(こまのつめとなげまつ)。
山陽自動車道を北にくぐったところ、加西市との境に近い県道端に、走る車からは気づかないところに、玉垣に囲まれた小さな石塔があります。
そこには「法道仙人駒之爪」と刻まれています。
その側に、丸くくぼんだ岩があります。
法道仙人が、法華山一乗寺を開くとき、乗った馬が一気に空を駆け、山に向かいました。その途中、この場所に降り、後ろ足の蹄が岩に残ったと伝えられています。
法道仙人(ほうどうせんにん)の開山、開基
兵庫県に留まらず、多くの寺院に開山、開基の名が残る、法道仙人(ほうどうせんにん)。その法道仙人にまつわる不思議な伝説が残っているのが、ここ加古川市志方町大澤地区です。
法道仙人は、インドの仙人で、6世紀から7世紀頃に中国、朝鮮半島を経由して、日本に渡ってきたと言われています。
横蔵寺(おうぞうじ)や日光山常楽寺(にっこうさんじょうらくじ)、加西市の、法華山一乗寺など、多くの古刹に開山、開基として名を残しています。
法道仙人の投げ松 くねくねと曲がり大蛇のよう
駒の爪から少し戻って、東側に小さな集落に入ると、突き当りに小さなお堂があります。
中には、何ともいえない形をした、松の枯れ木が鎮座しています。幹も枝もくねくねと曲がり、大蛇のようにも見えます。小さなお堂を、飛び出さんばかりです。
法道仙人が、一乗寺から放り投げたという伝説を持つ、投げ松(なげまつ)です。お堂に収められ、地元の人たちは神木として守っています。法道仙人に対する素朴な信仰が、生き続けています。
札馬大歳神社(さつまおおとしじんじゃ)の法道仙人の手跡石と腰掛岩
法道仙人にまつわる伝説は、まだあります。
南に戻ったところに建つ、札馬大歳神社(さつまおおとしじんじゃ)。この神社は、山陽自動車道建設に伴い、今の場所に移されました。
境内には、神社と共に移された、法道仙人の手跡石(てあといし)があります。
この石の表面には、星形にくぼんだ跡があり、これは、法道仙人が法華山へ向かう途中、飛び降りて手を付いたときにできた跡だと伝えられています。
また、法道仙人が腰かけたと言われる、腰掛岩もあり、志方町は、法道仙人にまつわる話で溢れています。
法道仙人の足跡を辿った、歴史散歩はいかがでしょう。
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