安楽寺(あんらくじ)私の住む街「加古川」の紹介です
加古川市志方町細工所、志方の城山、中道子山の麓に白い壁が南北に続くお寺、「安楽寺(あんらくじ)」はあります。
参道を抜けると、堂の前の大きな桜の木が目に入ってきます。このソメイヨシノは樹齢120年と言われています。
老木ながら見事な枝ぶりがその力強さを物語り、光を受けて花びらはいっそう鮮やかな桜色に輝きます。そこが「安楽寺(あんらくじ)」です。
弘法大師の弟子「真紹上人」の創建が始まり
このお寺「安楽寺」は、弘仁2年(811年)弘法大師の弟子、真紹上人(しんしょうしょうにん)が、中道子山の山頂に、無量寿院(むりょうじゅいん)を創建したのが始まりとされています。
長い間、山頂にありましたが、康暦2年(1380年)赤松氏が城を築く際、山麓に移されました。
そして、赤松氏の没落後、永禄2年(1559年)志方城主、櫛橋(くしはし)氏によって再建され、真言宗を改め、浄土宗寺院「安楽寺」となりました。
閻魔王をはじめ十王の像が祀られている十王堂、そして地獄極楽図
立葵の紋瓦が葺かれている本堂は、本尊の阿弥陀如来が祀られています。平成17年に、本堂、鐘楼、山門の瓦が改修されました。
鐘楼の横に、十王堂(じゅうおうどう)があります。お堂の中には、閻魔王をはじめとする十王の像が祀られています。後ろには、地獄と極楽の様子が描かれた、地獄極楽絵が掛けられています。
罪を裁く閻魔王ら十王は姿を変えた仏様です
仏教では、亡くなった日から七日ごとに閻魔王などによって、生前の善悪業の裁きを受けると言われています。
十王とは、罪を裁くために王に姿を変えている仏様のことです。
閻魔帳を見ながら、採決を言い渡している閻魔王。救いの手を差し伸べている地蔵菩薩。
この絵図は、17世紀後半に描かれたもので、平成14年に修復され、当時の色彩が蘇りました。
また、改築前に本堂の屋根に挙げられていた、元禄年間の銘の入った鬼瓦が残されています。額に太陽と月が施された二つの鬼瓦は、違った表情で東西を向いていました。
春と秋が一段と美しい「安楽寺」
鐘楼の鐘は、正午と夕方5時半の2回、細工所の街に時を告げます。
境内は、春と秋が一段と美しく、桜のほかに、春先のツバキ、また、秋には、色づいた紅葉や銀杏が楽しめます。
是非、足をお運びください。
マップ(安楽寺)
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