新築一戸建て(建売住宅)のメリット・デメリット!「買わずに後悔」しないために!
新型コロナウイルス5類相当になり、少しずつ新築一戸建て(建売住宅)の購入相談が増えて来ています。
そこで「なぜ、建売住宅は注文住宅に比べて安いのですか?」と言う質問も良く受けます。
注文住宅と比べて安価なイメージのある建売住宅ですが、一方で「安かろう、悪かろう」と心配する人も少なくありません。
そこで今日は、「買わずに後悔」しないためにも、新築一戸建て(建売住宅)のメリット・デメリットや、良く聞くマイナスな「噂」について書いてみたいと思います。
建売住宅とは? 注文住宅とは?
建売住宅は、土地と建物がセットで販売される新築一戸建てのことで、1区画のみの販売や複数棟の販売があります。
建物は、売主である分譲会社が自ら建築確認申請を提出し、購入者の希望で、間取りや仕様の変更は、ほとんどの場合できません。
販売は、建築確認申請の許可が下りれば、建築工事着工前から開始することができます。
一方、注文住宅は、建築士事務所やハウスメーカーなどの施工会社に設計を依頼し、施主であるあなたの名前で建築確認申請を提出し、施工会社に建築してもらう新築住宅のことです。
基本的には、設備、仕様、間取りは、施主が自由に決めて選ぶことができますが、建築するための土地は基本的には施主が用意しなければなりません。
中には、土地探しから手伝ってくれる施工会社もあります。
建売住宅と注文住宅の違いとは?
<建売住宅>
土地:売主(分譲会社)が建物とセットで販売してくれます
間取り・設備・仕様:売主の設計仕様により決まっています
資金計画:土地と建物代金がセットなので資金計画が組みやすい
ローンの支払い:土地と建物代金がセットなので一本の住宅ローンで払える
入居時期:完成済みなら即入居可能です 注文住宅より施工期間が短い
<注文住宅>
土地:基本的には施主が用意しなければなりません
間取り・設備・仕様:施主の自由で決めることができます
資金計画:用意する土地代金や建物のプラン次第なので計画し辛い
ローンの支払い:土地代金はつなぎ融資で、建物代金を住宅ローンで払うのが一般的
入居時期:土地探しから始まって建物が完成するまで長期計画になるでしょう
建売住宅と注文住宅の違いを比べることで、建売住宅の特徴がよくわかると思います。
建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅のメリット
建売住宅は「安かろう、悪かろう」と思っている人が多いように感じるのですが、正確に言うなら「手ごろな価格で常識的に良いもの」ということではないでしょうか。
手ごろな価格に抑えるために、土地の仕入れ価格を抑え、建物の仕様も高価過ぎない素材を使用しているのです。
また、パワービルダーと呼ばれる建売分譲会社は、基本プランを基に、同じ建具や建材を使うことで大量発注ができ、仕入れ価格を抑えることができているのです。
同じ分譲地で同規格の新築住宅が建ち並ぶのは、このような理由からなのです。
建売住宅のメリットは手ごろな価格だけではありません。
プランを決めた段階で請負契約を結ぶ注文住宅と違い、既に建っている、或いは、ほぼ建っている建物を見てから購入を決めることができます。
また、完成物件なら直ぐに入居できますから、引越しや転校手続きなど生活設計が立てやすくなります。
建売住宅のデメリット
一方、建売住宅のデメリットと言えば、間取りや仕様が既に決まっているので、希望通りの設計が出来ないことです。
また、複数棟の販売の場合は、同規格の家が建ち並ぶことになります。
建売住宅の「安かろう、悪かろう」の噂
販売価格が安価なことから
「安かろう、悪かろう」と言う噂を信じている人は少なくありません。
「建売住宅は安いので欠陥が多いのでは?」と思っている人もいます。
もしかしたらご存じない人もいらっしゃるかもしれませんが、
平成12年(2000年)4月から「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が、平成21年(2009年)10月から「住宅瑕疵担保履行法」が施行され、
全ての新築住宅に対して、柱や壁などの基本構造部分や雨水の侵入を防止する部分に瑕疵(欠陥)が見つかった場合は10年間は無料で修理してもらえるのです。
ですから欠陥住宅をつくって販売するのは、施工会社にとって自らの首をしめるような行為になるのです。
この法律では、売主(不動産会社や施工会社)に対して住宅瑕疵担保責任保険への加入、或いは、保証金の供託を義務付けていますので、
万一、建てた後に売主(分譲会社)が倒産しても、10年間は瑕疵があれば保険の限度内で修理してもらえるので、安心してください。
建売分譲会社には一部上場会社もあるのです!
多くの建売住宅を手がける分譲施工会社には一部上場企業もたくさんあります。
と言うことは、その会社が欠陥住宅を建てて悪評が立つと業績や株価に影響するので、わざわざ欠陥住宅を建てて利益を落とすようなことはしないでしょう。
建売住宅は安いというわけではなくて、その地域の市場調査で、購入件数の多い中古住宅の価格帯を調べ、その価格帯に近づけるための、土地の仕入れ価格や建材や設備の仕入れなどの企業努力で販売価格を設定しているのです。
どうしても不安を拭えないのであれば、認定された第三者の建築士が検査してくれる建物状況調査(インスペクション)を利用する方法もありますので、ご相談ください。
最後に建売住宅が向いているのはどんな人?
建売住宅は土地と建物がセットで販売されるため、土地探しや施工会社とのやりとりが不要ですし、支払いが一括で済むなど、購入に向けての過程が分かりやすいです。
ですから、注文住宅のように土地探しや施工会社とのやりとりが面倒だと感じる人に向いているでしょう。
また、入居までの時間も、注文住宅と比べて短縮できますから、すぐにでも入居したいという人にはうれしい住宅です。
一方で間取りや仕様を自分で決められないなどのデメリットもありますが、それよりも煩雑なやりとりが不要で入居時期が明確になり、土地と建物を住宅ローンで一括払いできる点などに魅力を感じる人なら、購入を検討してみることをお勧めします。
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