寺田池・明神の森(てらだいけ・みょうじんのもり)私の住む街「加古川」の紹介です
加古川市平岡町新在家に、「寺田池(てらだいけ)」はあります。
兵庫大学に隣接している「寺田池」は、加古郡稲美町の「加古大池(かこおおいけ)」、「天満大池(てんまおおいけ)」に次いで、加古川市周辺で三番目に大きいため池です。
豊かな自然を育む寺田池(てらだいけ)
「寺田池」の歴史は古く、平安時代、寛平5年(893年)頃に農業用水の溜池として造られたと言われています。
当時は、「寛平池(かんぴょういけ)」と呼ばれていたようで、現在よりかなり小さく、周辺からの雨水を集めていたと思われます。
「寺田池」は、豊かな自然の中で多くの生き物を育んでいて、コイやフナ、亀などの生き物が生息し、毎年秋から冬にかけて、カモやガンなどの渡り鳥の休息地となります。
年によっては白鳥が訪れることもあり、いろいろな種類の水鳥が観察できる渡り鳥の楽園として、多くのバードウォッチャーが訪れます。
また、ヨシやガガブタなどの植物も生息しています。
明神の森(みょうじんのもり)
寺田池の南側は「明神の森(みょうじんのもり)」と呼ばれています。
この森の一角に、「上の宮五社大神社(かみのみやごしゃだいじんじゃ)」があります。
野口町の「五社宮野口神社」の分社で、新在家の氏子をはじめ、地域の人々から「明神さん」と呼ばれ、田畑の水の恵みを護る氏神として、古くから信仰されていきました。
夢を育む森整備事業
寺田池や明神の森は、平成3年の神社の改築や、平成10年の「夢を育む森整備事業」を経て、平成22年、寺田池改修工事が完成しました。
従来の自然護岸の整備に加え、コンクリートブロック護岸で包みを強化し災害に強い堤防に改修されました。
また、池の周りにおよそ1.6キロメートルの「遊歩道」が設けられ、ウォーキングを楽しむ人の姿が見られます。
水のある風景
池の北側に東屋、さらに池の東側の中島を木製デッキでつなぎ、「展望スペース」が設けられました。池の南側に設置された「展望デッキ」からは、寺田池が一望できます。
水のある風景は、ゆとりと安らぎをもたらしてくれます。ここは、自然観察、環境学習の場所や、訪れる人々が憩いのひと時を楽しむ場所となっています。
寺田池は「全国ため池百選】に選ばれました
近年、先人の遺産である「ため池」を地域で守って、みんなの資産にしようという意識が高まり、地域で協力した、保全、管理、運営が進められてきました。
寺田池クリーンキャンペーンが行われ、フォーラムなど、話し合いの場ができ、ため池を舞台とした地域活動が広がっています。
寺田池や明神の森は、こうした人々の活動により大切に守られ、平成22年、寺田池は「全国ため池百選」に選ばれました。
ため池が発信地となり、新たな地域づくりやまちづくりへの展開が期待されています。
マップ(寺田池)
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