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2020年04月07日
ブログ「未来の家」

境界トラブルの原因は「所有権界」と「筆界」の不一致!

土地の境界トラブルの最大の原因は、

「所有権界(しょゆうけんかい)」と「筆界(ひっかい)」との不一致です!

もともと境界が確定したときは「所有権界」と「筆界」とは一致していたのですが、

時の経過とともに、何らかの原因で、この二つがズレてしまうことがあるのです。

これが土地の境界トラブルに発展するのです。

 

そこで今日は「所有権界」と「筆界」の関係について書きたいと思います。

 

「所有権界」と「筆界」はもともと一致していました

地租改正時に作成された図面は、

もともとの「所有権界」が図面化されていて、

それが「公図」となり「登記簿」にり「筆界」が確定しました。

ですから、図面の作成時点では「所有権界」=「筆界」

つまり「筆界」が形成された時点では

「所有権界」と「筆界」は一体(同一)だったのです。

 

これが「筆界」と「所有権界」が本来一致していた理由です。

 

「所有権界」と「筆界」が不一致になる原因

もともと一致していた「所有権界」と「筆界」が

何故、ズレていき、不一致状態になってしまうのでしょうか?

1.「筆界」を表す「地図・公図」「地積測量図」等に、故意や過失の問題で「所有権界」の位置と一致しない場合があります。

「地図・公図」「地積測量図」等を訂正すれば良いのですが、それを怠ったため不一致状態になるのです。

 

2.隣地との話し合いで「所有権界」が変更され、それを現地に表すために新たなブロック塀を設置したのですが、分筆登記などの変更登記はしなかった。

分筆登記や変更登記をしなければ「地図・公図・地積測量図」に変更は反映されず

変更後の「筆界」も存在しません。

結果的に「筆界」はそのままなのに、「所有権界」は変更された状態になります。

 

この状態が時間の経過とともに資料が紛失したり、当事者の記憶が薄れることで、不一致の原因が分からないまま放置されるのです。

 

もっと深刻なのが、土地の所有権が移動することで「筆界」と「所有権界」が不一致になっていることを全く知らない将来の所有者が、「境界トラブル」に巻き込まれてしまうことです。

新しい所有者が、訳も分からず苦悩と後悔している事案もあるのです。

 

所有権界とは「私法上の境界」

隣地と接する土地において、双方の所有権がぶつかり合う位置が「所有権界」です。

 

「所有権界」は「ここからここまでが私の土地です」という所有権の主張で、

垣根やブロック塀、あるいは境界標などを設置して表示しています。

これは、民法による所有権の概念です。

 

土地所有権の成立は、諸説ありますが、明治初期と言われています。

「所有権界」もまた地租改正以来ずっと継承され、関係者間での話し合いにで、その線形を変えながら現在に至っています。

 

「所有権界」を現地で確認する方法は、

土地所有者が現地に集まり「境界確認の立ち会い」を行う方法、

あるいは、ブロック塀や境界標などの位置を確認する方法があります。

 

筆界とは「公法上の境界」

平成17年の不動産登記法の改正によって

「筆界」という言葉がはじめて明文化されました。

「筆界 表題登記がある一筆の土地(以下単に「一筆の土地」という)と、これに隣接する他の土地(表題登記がない土地を含む。以下同じ)との間において、当該一筆の土地が登記された時に、その境を構成するものとされた二以上の点、及びこれらを結ぶ直線をいう」(不動産登記法第123条第1号)

「土地が登記された時」というのは、登記簿や公図(地図)ができて「地番」が公示された明治時代の地租改正事業のときで、

「筆界」は不動産登記法によって存在する「一筆の土地の外縁」のことを言います。

「筆界」は勝手に変更できない不動のもので、地租改正のときから継承されてきました。

 

「筆界」を現地で確認する方法は、

法務局に備え付けられている「地図・公図・地積測量図」等を手がかりに見つけていくことになります。

 

土地の境界トラブルを防ぐ最善の方法とは!

お隣さんと揉める原因で一番多いのが、土地の境界トラブルです。

土地を売る、あるいは家を建て直すなど、

何かことを始めようとしたときに、このトラブルは襲ってきます。

 

「登記しているから大丈夫!」は禁物です!

 

境界のトラブルを簡単に考えていると、

今まで仲が良かったお隣さんとの関係が険悪になり、

最終的には訴訟にまで発展するのです。

 

土地の売買では、「筆界」と「所有権界」に不一致がないか

もし、あるのであれば、その原因を探して一致させる。

これが境界トラブルを防ぐ最善の方法になるのです。

 

「筆界」と「所有権界」の不一致への対応

隣地との話合いで解決できることが一番良いのですが、

解決に至らない場合は、司法の判断を仰ぐことになります。

 

民法上では意思表示のみで変動する「所有権界」と、

不動産登記法により存在する不動の「筆界」を一致させるためには、

不一致の原因を法的に検証し、

何が問題になっているかを整理し、

どちらかをどちらかに合わせていくことになります。

 

訴訟を担当する裁判官や弁護士、土地家屋調査士も解決方法などで

それぞれが頭を悩ませると聞きます。

 

弁護士は、民法上の「所有権界」から整理して、

最終的に「筆界」を「所有権界」に合わせるという方法を、

 

測量のプロである土地家屋調査士は、

不動産登記法上の資料等で証拠を検証し

現地を測量し「筆界」を探し、

最終的に「所有権界」を「筆界」に合わせる

という方法をとる場合が多いですね。

 

どちらが最善の方法かは、事案によりますが、

その状況に応じて慎重に対応していく必要があるのです。

 

この記事を書いた人
清水 浩治 シミズ コウジ
清水 浩治
◆ブログ「 未来の家」では、私の住む街「加古川」の魅力を紹介、不動産に関する豆知識や、トラブル解決など、情報発信を日々行っております。◆「家や土地の物件情報も大切です。しかし、もっと大切な情報があるはず!」と、私は、いつも考えています。◆加古川市で暮らしていただくうえで、大切な子育てや、お役立ち地域情報、不動産の取扱いについて知っていて欲しいことを最優先で発信しています。
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