住宅性能表示制度「設計住宅性能評価」とは?
新築住宅を対象とした住宅性能評価書は、「住宅性能表示制度」に基づいて国(国土交通大臣)に認定された第三者評価機関が、住宅の性能について評価したものです。
住宅性能評価書の交付を受けた新築住宅は、住宅性能が安全であると評価されたことになり、一つ目の段階が「設計住宅性能評価」2つ目の段階が「建設住宅性能評価」になります。
そこで今日は、「住宅性能評価書「設計住宅性能評価」とは?」について書いてみたいと思います。
筆、新築一戸建て購入応援「仲介手数料・無料・0円・ゼロ・サービス」の加古川の不動産売買専門会社、未来家不動産(株)みらいえふどうさん代表、清水 浩治
住宅性能評価書とは?
住宅性能評価制度が導入されたことで、様々な工法によって建設された住宅の性能を一律に評価することができるようになりました。
さらに、私たち一般消費者でも性能評価を受けた物件を容易に比較検討できるようになりました。
物件を比較検討するためにも、住宅性能評価制度では、どのような項目で何について評価されているのかを知る必要があります。
「設計住宅性能評価」10項目 内4項目は必須項目
住宅性能評価では、住宅の性能について、国土交通大臣の登録を受けた第三者機関である「登録住宅性能評価機関」が1~5等級で評価する制度です。これによって、住宅の客観的な性能評価を知ることができます。
なお、この制度は任意ですので、全ての住宅が性能評価を受けているわけではありませんが、住宅性能評価の申請は、住宅を建てた建築会社、住宅の買主、住宅の売主など、誰でも行うことができます。
「4つの必須項目」と「6つの選択項目」
<必須項目>
1.構造の安定に関すること
地震などの影響による建物の「倒壊耐久度」や「損傷の受けにくさ」を評価します。等級が高いほど地震などに対して強いことを意味します
耐震等級とは、建物の強度を表す1つの指標で、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に沿った住宅性能表示で、3つの段階に分かれています
等級1の評価でも、大地震(震度7相当)が起きても倒壊することはないとされているので、住宅性能評価を受けていればまず安心といえるでしょう
◆耐震等級1
数百年に一度程度の地震(震度6強から7程度)に対しても倒壊や崩壊しないもしくは、数十年に一度発生する地震(震度5程度)は住宅が損傷しない程度
◆耐震等級2
等級1で想定される1.25倍の地震が起きても耐えられる
◆耐震等級3
等級1で想定される1.5倍の地震が起きても耐えられる
このほかにも、台風など様々な自然災害に関する評価があります
2.劣化の軽減に関すること
柱や土台の劣化の進行を遅らせるための対策を評価します
3.維持管理・更新への配慮に関すること
排水管・水道管・ガス管の点検、清掃・修繕のしやすさを評価します
4.温熱環境に関すること
暖房や冷房を効率的に稼働するために、壁や窓の断熱性能を評価します。 等級が高いほど、省エネルギー性に優れているといえます
<選択項目(オプション)>
6.火災時の安全に関すること
住宅内で火災が発生したときの避難のしやすさ、隣の住宅が火災のときの延焼のしにくさなどについて評価します
耐火性のある外壁・床・屋根であることや、火災報知器などの設置状況、避難・脱出経路が確保されているかなどがこれにあたります
7.空気環境に関すること
接着剤などを使用している建材から発散するホルムアルデヒドが、シックハウス症候群の原因のひとつとされています
その危険性がないかを評価します。また換気設備が整備されているかも評価の対象となっています
8.光・視環境に関すること
東西南北及び上方の5方向について、窓の開閉範囲や採光量などを評価します
7.音環境にかんすること
主に共同住宅の場合に多い評価項目で、上・下・隣の住戸からの反響音について評価します
9.高齢者への配慮に関すること
高齢者や子供が暮らしやすいよう、バリアフリーの程度を評価します
10.防犯対策に関すること
外部開口部(ドアや窓など)について、防犯上有効な建物部品や雨戸などが設置されているかの侵入防止対策を評価します
住宅性能評価で安心のマイホーム選びを!
物件数はたくさんありますが、やはり耐震性などに優れた物件の方が良いですよね。
住宅性能評価は、国(国土交通大臣)の登録を受けた第三者機関が公平に性能をチェックし、等級や数値で表示されているので、分かりやすいと思います。
物件選定で迷ったときは、住宅性能評価を受けている物件かどうかが、ひとつの判断材料になると思います。
また、トラブルが生じても専門機関(指定住宅紛争処理機関)が対応してくれるので安心です。
安心・安全な住まい環境を維持するためにも、ぜひ、住宅性能評価書を参考にしてみてください。
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