多木浜洋館(たきはまようかん別名あかがね御殿)・別府港(べふこう)私の住む街「加古川」の紹介です
加古川市別府町東町に、「多木浜洋館(たきはまようかん)」はあります。
漁船が並ぶ「別府川(べふがわ)」のほとりに、建物全体が銅板葺きの歴史を感じさせる洋館が建っています。
肥料会社として成功をおさめた創業者、「多木久米次郎」氏が、来賓を迎えるために建築したのが「多木浜洋館」です。
屋根、外壁に銅板を張りめぐらせていることから「あかがね御殿」と呼ばれるようになりました。
「あかがね御殿」と呼ばれた「多木浜洋館」
この建物は、大正7年に着工し、昭和8年に完成しました。
贅を尽くした木造3階建て、一部4階建ての洋館で、当時、屋根や外壁に貼られた銅板が、銅色(あかがねいろ)に輝いていたことから、「あかがね御殿」と呼ばれました。
軒や庇の裏側まで全面に銅板が張り込められ、傾斜の異なる屋根が複雑に重なり合い、どこにも類を見ない建築様式です。
この多木浜洋館は、平成14年「国の登録有形文化財」になりました。
多木浜洋館、石造りの門から玄関、そしてホールへ
石造りの正門から中に入ると、重厚な玄関に続きます。
外壁には、創業からの「神代鍬(じんだいぐわ)」を図案化した社章や、様々な装飾が施されています。
玄関の内扉を開けると、ホールが広がります。吹抜けを設けた木造の折れ階段、気品ある装飾が来賓を迎えます。
1階の大広間
1階の大広間、
天井は格子状に組まれた格天井、そこには、農作物にちなんだ植物の鮮やかな彫刻が組み込まれ、格調高い芸術作品です。
壁紙には西陣織を使い、絢爛たる装飾は最高の贅を尽くしています。床面は、手の込んだ寄木の床、壁面の腰には木彫りの家紋をあしらっています。
2階の貴賓室
2階の貴賓室、
大きな鏡が部屋を映し出すことから、「鏡の間」とも呼ばれています。この部屋も上質な寄木の床、装飾された腰壁、天井は落ち着いた朱の色合いの、折上げ格天井で金色に草花の彫刻が施されています。
この独創的な多木浜洋館は、
銅色だった外観に「緑青(ろくしょう)」が吹き、今はまわりの風景に溶け込み、深い味わいのある雰囲気を漂わせています。
別府港・・・・昔と今
別府川の河口、多木浜洋館近くに、「別府港(べふこう)」があります。
昔は、遠浅の海岸が広がる別府海岸として海水浴や潮干狩りで賑わうところでしが、昭和42年の夏を最後に、海岸は埋め立てられ、工業地帯へと変わっていきました。
「別府港」は、現在、播磨灘北東部の明石市、播磨町、加古川市、高砂市の東西およそ14キロメートルにわたる東播磨港として、播磨工業地帯の中心的役割を果たす港になっています。
「別府みなと緑地」からは、臨海部の工場の建物や大型貨物船が接岸する、ダイナミックな光景が臨めます。
夜は、工場や貨物船の放つ光が、ロマンチックに港の夜景を彩ります。
http://hamayoukan.befu-youchien.com/
マップ(多木浜洋館、別名あかがね御殿)
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