不動産(ご自宅)の売却で、売主様が感じる不安と疑問と悩み 査定価格、売り出し価格、成約価格の違い
不動産には、定価と言うものがありません。売主であるあなたが、自由に売り出し価格を決めることができるのです。でも、どう決めればいいのか、不動産業者の言いなりにはなりたくないし、自分の希望や期限も反映させたと、誰もが悩んでしまいます。
大切な財産である不動産の売却を失敗しないためにも、今日は、査定価格、売り出し価格、成約価格の違いをご説明し、解決の糸口を見つけて行きたいと思います。
査定価格・売り出し価格・成約価格の違いとは?
不動産会社の査定価格を基に、売り出し価格を決めて、順調に進めば成約に至ります。これが一般的な売却の流れですが、この査定価格と売り出し価格と成約価格が、同額になると言うことは、ほとんどの場合ありません。
そこで、この三つの価格の違いと、関連性を知っていただき、最初の難関である、売り出し価格の設定や、買主様からの価格交渉が入ったときに、焦らず対応ができるようになっていただきたいと思います。
1.査定価格とは?
車や宝石の査定価格は、買取り価格ですので、提示された金額で必ず売れます。
しかし、不動産の査定価格は、不動産会社が、一物四価(一物五価)や、近隣の取引事例、市況などを踏まえて、算出する価格で、その定義は、「おおむね3ヶ月あれば売却ができると予想される価格」なのです。
言い換えると、提示された価格で必ず売れると言う確証は無い、と言うことです。
2.売り出し価格とは?
不動産会社の査定で、3ヶ月あれば売却できだろうと予想される価格は分かりますが、査定価格で売り出さなければならないということではありません。売り出し価格を決めるのは、売主であるあなた自身です。
3,000万円の査定価格であっても、5,000万円で売り出しても、2,000万円で売り出しても、それは売主様の自由なのです。しかし、お気づきの通り、相場より高すぎると相手にされませんし、安すぎると何か隠している理由があるのでは、と敬遠さます。
高過ぎても安過ぎても、売り辛いと言うことです。
3.成約価格とは?
成約価格は、売主と買主の間で合意に至り、売買契約が成立した価格です。
売り出し価格を決めて、売却活動を始めれば、興味を持っていただいたた人から、内見の予約が入ります。物件を気に入ってもらえれば購入申込み、そして売買契約成立!・・・と、スムーズに進めば良いのですが、そうはいかないのが、不動産売買の難しいところです。
物件的に気に入っていただいても、購入希望者からは、必ずと言っていいほど価格交渉が入ります。売り出し価格のまま買ってくれないのですか?と思われるかもしれませんが、売り出し価格のまま購入してくれる買主様は、ほとんど言っていいほど、いらっしゃいません。
つまり「購入申込み」と言うより、「交渉の申込み」と言った方が良いのかもしれません。ですから、物件的に気に入っていただいていても、交渉が決裂すれば、売買契約には至らないということです。
売るのか売らないのか、買うのか買わないのか、その決定権は、売主様、買主様双方がお持ちです。不動産売買の慣習とも言える価格交渉ですので、買主様からの交渉に応じられる幅を、事前に確保しておくことが、契約までスムーズに進める秘訣になります。
売り出し価格と、成約価格と、査定価格の順位
以上のことから、査定価格と売り出し価格が適正であれば、
売り出し価格 > 成約価格 > 査定価格、と言う順位になります。
売り出し価格を間違えると、その順位は変わってしまします。例えば、高過ぎる売り出し価格を設定すると、売却活動が長期化し、最終的に成約価格が査定価格を下回ることもあるので、本当に慎重に決めなければならないのです。
売り出し価格の設定の考え方は、次回のブログで書きたいと思います。
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