不動産(ご自宅)の売却で、売主様が感じる不安と疑問と悩み 売り出し価格の設定は、あなたが、何を優先するかで決まります
少しでも高く早く売りたい、と言うのは、売主様共通のお気持ちだと思います。「売り出し価格を決めるのは売主です」と言われても、査定価格からかけ大きく離れた金額では売れないのは、ご承知の通りです。
それでも、「残っている住宅ローンは完済したい」、買換え計画では、「この金額以上で売りたい」「この日までに売らなければならない」など、価格や期限の制約があります。
「少しでも高く売りたい」あるいは「少しでも早く売りたい」など、異なる理由で何を優先するかが変わり、売り出し価格の設定方法も変わってきます。
少しでも高く売りたいときは・・・・
査定価格や近隣相場から大きくかけ離れた金額に設定すると、長期戦になるか、あるいは、その金額では売れないことを覚悟しなければなりません。
査定価格は、「おおむね3ヶ月あれば売却ができると予想される価格」です。その価格以上に設定すれば、売却までに3ヶ月以上かかるというのは、当然のことです。いくら高く売りたいといっても、査定価格から3割も4割も高く設定すれば、売却は到底見込めません。
売り出し価格設定の目安は、査定価格によって変わってきます。高く設定するにしても、10%から20%くらいに留めることが賢明です。
査定価格で変わると言うのは、例えば、1000万円の10%は100万円ですが、5,000万円の10%は500万円、1億円の10%は1000万円です。10%と言っても、相場から500万円や1000万円以上かけ離れることは、賢明ではないので、高額査定の場合は、5%前後に抑えることをご提案します。
少しでも早く売りたいときは・・・・
買換え計画などで、売却期限に制約がある場合、例えば、1ヶ月以内に売却しなければならない、などで、早く売らなければならない場合は、金額的には、少なからず妥協が必要になります。
このケースの場合、制約期限の長さによっては、査定価格で売り出す、あるいは、査定価格の5%から10%低めに設定する必要が出てきます。例えば、3,000万円の査定価格であれば、2700万円から2850万円での売り出しになります。
それでも、少しでも高く売りたいというお気持ちも分かりますので、設定方法は、担当する不動産会社の営業マンと、十分に打合せをしてください。また、同一マンション内で、条件が類似している売り出し物件が有るのであれば、そちらより安く設定する必要もあるでしょう。
高すぎる設定同様に、安すぎる設定にも問題があります
査定価格の20%以下、30%以下と、かなり安い金額に設定してしまうと、逆効果になります。
「安くすれば早く売れるのでは?」と思われるかもしれませんが、安すぎると、「何か問題があるのでは?」「もしかしたら事故物件では?」と不信感を抱かせてしまうからです。
「早く売りたい」場合でも、当初は10%以上安くしないことをお勧めします。
安く設定しても、価格交渉は入り、売れるという保証もないのです
ただし、安く設定しても、買主様からの価格交渉は入るでしょうし、100%売れるという保証はないのです。査定価格より10%も安ければ早く売れる可能性は高くなりますが、「可能性が高まる」というだけで、限られた期間で売れる保証はないのです。
しかし、期限があるときには、「売れなかった」では済まされません。そんな時に、検討の一つになればと思うのが、買取りです。買取りは、不動産業者が直接買主になりますので、引渡し後の瑕疵担保責任は不要です。もちろん、仲介手数料も不要です。
ただし、買取り価格は安い、と言うデメリットがあります。買取りは、その物件にリフォームをして、再販売することで利益を出すことが目的ですので、一般的には、査定価格の60%~70%になってしまいます。
不動産業者の買取りは、早く現金化したい場合には、有効な方法ですが、「最後の手段」と位置づけていただき、時間の許す限り、上記のような一般的な方法での売却をお勧めします。それが、少しでも高く売る最善な方法だからです。
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