不動産売却の悩み! 誰に何を相談すればいいのですか? Part2 司法書士
不動産の売却を何回も経験する人は、少ないと思います。ですから、何から始めたらいいのか、誰に何を相談したらいいのか分かりませんよね。
不動産の売却に関わる専門家には、不動産業者、司法書士、土地家屋調査士、税理士がいます。その他にも、不動産鑑定士や弁護士、行政書士などもいます。
そのうち、特にかかわりが強くなる前者四つの専門家について、主な業務や、相談するメリットなどについて、書きたいと思います。今日は、司法書士についてです。
司法書士は何をするのですか?
司法書士は、不動産の所有権移転登記や、抵当権設定登記、抵当権抹消登記、相続登記など、不動産の権利に関する登記申請手続業務や、後見人を選任する専門家です。
後見制度とは、20歳以上の成年者で判断能力が「不十分な」方の意思を補完するための後見制度です。
認知症、知的障害、精神障害などの理由で、不動産や預貯金などの財産管理などを行うのが難しい方、
自分に不利益な契約であっても、よく判断ができずに契約を結んでしまう方など、判断能力の不十分な方を保護し支援する制度です。
司法書士に相談するメリットは何ですか?
司法書士は、単に所有権移転登記や抵当権の抹消登記の手続きを行えばよいというのではなく、後になって問題が起こらないように、最善の方法を選択します。
例えば、相続登記で遺産分割協議書の内容にあいまいな個所があれば、相続人の間で将来トラブルが生じることもあります。
また、よく考えずに登記の手続きをとると、他の相続人に登記識別情報通知などの将来必要となる書類が交付されなくなってしまいます。
このように、登記をするには専門的な知識や判断が必要となります。さらに、相続登記をすべき不動産の一部を登記せずにもらしてしまうと、何年も後になって登記していないことに気付くことになります。
この場合、相続人自身がすでに他界していて、新たな相続が発生していると相続人の数が増え、相続人全員で遺産分割の話し合いができなくなり、登記自体が困難になります。
このように、将来問題が発生することは避けなくてはなりません。細かい点にも気を配りながら、確実に登記を行うことが大切です。
司法書士は、登記の専門家ですので、依頼者にとって最も良い方法を選択し、登記の手続きをすすめてくれます。
また、司法書士には、訴訟代理権もあります。弁護士と異なり、140万円以下など、制限はありますが、状況に応じて、司法書士と弁護士を使い分けると良いでしょう。
司法書士に相談する費用は?
登記をするには、司法書士に支払う司法書士報酬のほかに、税金として登録免許税を納める必要があります。
不動産の売却においては、所有権移転登記の費用は買主が負担するのが一般的ですが、売渡証書の作成や抵当権抹消登記、売主の住所変更登記などの費用は売主が負担します。
司法書士報酬は依頼する司法書士によって違いがあるので、費用面については依頼をする前によく説明を受け,納得した上で依頼をするようにしましょう。
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