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2018年07月01日
ブログ

不動産の「買付証明書(購入申込書)」を提出、その後キャンセルしたらトラブルになってしまいました

昨日、オープンハウスの会場に来場されたお客様からのご相談です。

このご相談は、良くいただくので、書いておきたいと思います。

 

どうしようか決めかねていた不動産に対して、不動産屋から「早く決断しないと、他で売れてしまいますよ」と言われて買付証明書を書いてしまいました。

 

その後、冷静になって考えたら不安になり、キャンセルすることにしたのですが・・・・

 

買付証明書って、いつでもキャンセルできるのですか?

不動産屋からは、「もう売主にも伝えているし、うちの信用問題にもかかわるので、今更キャンセルされても困る」と言われて、トラブルになってしまいました。

 

その後、解決はしたものの、一度、買付証明書を提出したら、キャンセルできないのでしょうか? 詳しく教えてください。

 

買付証明書や、売渡承諾書(売主側)には、法的な拘束力はありません

不動産の売買では、買付証明書の提出は一般的です。

 

買付証明書に記載する事項に決まりがあるわけではありませんが、一般的には、物件を購入するという意思を表し、購入予定金額、支払い条件、有効期限などが記載されています。

 

また、売主側から売渡承諾書という書面が提出されることもあります。

これには、物件を売却しますという意思を表し、売却予定金額、有効期限などが記載されることが一般的です。

 

それでは、このような買付証明書や売渡承諾書には、法的にどのような効力があるのでしょうか

判例上、これらの文書は、不動産を買い受ける、または売り渡す希望があることを表明したものにすぎず、売買の申込み、または承諾の「確定的な意思表示とは認められない」とされています。

 

また、不動産取引の実務上も、これらの書類は、正式な契約の「前段階」で交わされる書類として扱われています。

 

つまり、買付証明書や売渡承諾書には法的な拘束力はなく、キャンセルも可能なものと理解されているのです。

 

民法(第555条)の原則からいえば、売買契約は、ある物を一定の金額で「売ります」「買います」という合意があれば成立します

買付証明書と売渡承諾書が取り交わされていれば、「売りたい」「買いたい」という意思が表明されているようですが、この書類がそろっていても、法的な拘束力がなく、契約の成立も認められないのでしょうか。

 

それは、不動産のような高額な財産に関する売買契約においては、「確定的・最終的な合意がされるまでは、売買契約は成立しない」と考えられているからです。

 

売渡承諾書や買付証明書は、「確定的・最終的な合意」 の 前段階 において、将来、売り渡します、あるいは買い受けます、という希望があることを表明する書類、という考え方です。

 

実際の実務では、買主様から買付証明書をいただき、その内容をもとに売主様と交渉、商談を重ね、売買価格や支払条件、引渡予定日や、特約条項が必要であればその内容、など様々な条件を詰めて、正式な売買契約へと進んでいきます。

 

そのために、売渡承諾書や買付証明書には、確定的な申込みや、承諾の意思表示とは認められない、ということです。

 

真剣に考え、決断し、そして、提出しましょう!

とは言え、「いつでもキャンセルできるから、取り敢えず・・・・」といった感覚は避けるべきです。

 

仲介業者や売主によっては、要らぬトラブルに巻き込まれることもあるからです。

 

また、売主様の気持ちを考えれば 「取り敢えず」 といった軽い気持ちで、買付証明書を書くべきものではありません。

 

この記事を書いた人
清水 浩治 シミズ コウジ
清水 浩治
◆ブログ「 未来の家」では、私の住む街「加古川」の魅力を紹介、不動産に関する豆知識や、トラブル解決など、情報発信を日々行っております。◆「家や土地の物件情報も大切です。しかし、もっと大切な情報があるはず!」と、私は、いつも考えています。◆加古川市で暮らしていただくうえで、大切な子育てや、お役立ち地域情報、不動産の取扱いについて知っていて欲しいことを最優先で発信しています。
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