不動産の「共有名義」「共有持分」には、どのような意味があるのですか?
共有とは、財産を共同で所有することです。
不動産の「共有名義」は、その不動産を共同で、所有している複数の人のことです。
そして「共有持分」は、その不動産を共有名義人が、それぞれどのくらいの割合で所有しているかを表したものです。
共有名義・共有持分の「名義」と「持分」とは?
不動産の所有権には、ひとりで所有する「単有」と、複数で所有する「共有」があります。
「共有」とは、財産を共同で所有することです。
「名義」とは名前のことなので、「共有名義」とは、その不動産が単独所有ではなく、複数の共有によって所有されていることを意味しています。
共有者が持つ権利の割合を「持分」といい、「共有持分」は、その不動産の所有権を誰が、どのくらいの割合で所有しているかを示しているのです。
共有持分の不動産は、単独では処分できません!
ちなみに、賃借権のような所有権以外の権利の場合は、準共有(じゅんきょうゆう)といいます。
単有の場合、所有者の意志によって、自由に利用することも、処分することも可能です。
しかし、共有の場合は、その不動産の「ここから、ここまでが私のものです」と言ったように明確な範囲がきまっているわけではなく、共有者がお互いに持ち合っているだけの状態ですので、ほとんどの場合において、共有者全員の同意が必要になります。
特に、その不動産を売却するような重要行為には、全員の同意が必要です。
ただし、共有持分の「不動産」を単独で売却や譲渡はできませんが、不動産の「共有持分(所有権)」の売却や譲渡は、持ち分の所有者単独ですることができます。
共有不動産を自由に利用や処分するためには!
共有者が、その不動産を自由に利用ができ、処分もできるようにするためには、例えば、土地の場合でしたら、分筆して、それぞれに分けた土地の名義を単独所有に書き換えるしかありません。
これを「共有物分割」といいます。
あるいは、あなた以外の共有者の持分を買取り、あなたの単独名義にすれば、可能になります。
まとめてみました
不動産を共有で持つことにはリスクや制限があります。
●共有物の処分や変更には、共有者全員の同意が必要になります。
●共有者は、共有を解消するためには、共有物分割や買取りが必要になります。
●共有持分の売却や譲渡は、自由にできてしまいます。
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