窓を開ける機会が増える季節には子供の転落事故が増えます!子供の「高所平気症」
最近、マンションなどの高所から子供が転落したと言うニュースを良く耳にします。
窓を開ける機会が増える5月、6月、そして秋の気配を感じられる9月、10月は、子どもの高所からの転落事故が増えると言われています。
そこで今日は、マンションにお住まいで子育て中のご家族にむけて、子どもの転落事故と「高所平気症」について書いてみたいと思います。
子どもの「高所平気症」ってご存知ですか?
「高い所が怖い」と言う感覚は生まれながらに持っているものではありません。
子どもの頃に、ジャングルジムや滑り台など高さのある遊具で遊んで、ときのはそこから飛び降りて膝を擦りむいたり骨折するなどの痛みを経験することで、高い所は危険だという感覚が自然に身につきます。
一般的に、高い所が危険と判断できる感覚は、4歳までに養われると言われています。
子どもたちは、自分の目の高さを基準にして地面との距離を判断するのですが、最近では、転落事故防止のため遊具が撤去される公園が増え、遊びを通して高い所の危険を学ぶ機会が少なくなっています。
そのため、高い場所が怖いという感覚が養われないまま成長してしまうのです。
特に高層マンションのように、あまりにも地面から遠く、高さが判断しずらい空間で生活する子どもたちは、自分がどれほどの高い所にいるのかを感覚的には理解でず、「高所平気症」になりやすいと言われています。
子どもは好奇心と日々の成長を侮らないで!
「子どもは遊びの天才」「好奇心の塊」と良く言います!
公園のすべり台で頭から滑ってみたり、ジャングルジムで逆さ吊りになってみたり、川や池があれば近くに行ってみたくなる、細いところがあれば通ってみたくなる、塀があれば登ってみたくなる、と大人が想像もしない遊びや行動をするものです。
つまり子どもは本能的に興味や関心を持って常に動き回る存在なのです。
マンションのベランダの柵の高さは建築基準法で110cmという基準があり、最近ではそれよりも高い柵が設置されていますが、それでも過信してはいけません。
当り前のことですが、子どもは日々成長していて、昨日できなかったことが、今日になればできてしまうのです。
ベランダでエアコンの室外機や植木鉢などを踏み台にして乗り越えてしまうかも知れないのです。
4歳から5歳の子どもは5頭身くらいで頭の割合が大きく重いので身体の重心は大人に比べ高く、年齢が小さいほど不安定ですので、ベランダから上半身を乗り出せば、簡単に落下してしまう危険性が大きいのです。
窓を開ける機会が増える季節は要注意!
特に、子どもだけが室内に残されている状況で起こる転落事故が多いそうです。
特に窓を開ける機会が増える5月、6月、そして秋の気配を感じられる9月、10月は、子どもの高所からの転落事故が増えると言われていますので注意が必要です。
子どもたちは、親が側にいなくなると不安を感じ耐えられなくなると、何とかして親を探そうとします。親が外にいると感じたらベランダから覗きたくなるものです。
転落事故を予防するためにも、就学前のお子さんだけを残して外出することだけは、少しの時間だけだからと過信せず、極力避けて欲しいと思います。
なぜなら、
近くのコンビニまでちょっと買い物に出かけている間に、マンションの12階で留守番をしていた4歳の女児がベランダから転落
兄弟の忘れ物を届けるために1階に降りている間に、妹と留守番をしていた4歳の男児がベランダから転落
など、ほんの少しの時間でも転落事故は起きているからです。
窓は常に施錠を!補助錠や転落防止ネットも有効
子どもたちの転落事故を防止するために、
子どもがひとりでベランダに出てしまうことがないよう、窓は常に施錠するように心がけてください。
また、子どもの手の届かない位置にに補助錠をつけるのも有効です。窓が少し開く状態で補助錠のロックがかかるようにすれば風通しもできます。
転落事故防止のためにベランダから物を片づける
建築基準法でベランダの柵の高さは110センチ以上と定められていますが、何か踏み台になるようなものがあれば、子どもは簡単に乗り越えてしまいます。
4歳から5歳の子どもは、高さ70cmくらいの台なら簡単に足をかけて登ってしまいますので、110cmの柵なら身体の大半が上に出てしまい、頭が大きい子どもは、その重みで少し乗り出しただけでも転落してしまうでしょう。
ですから、ベランダには踏み台になるような物は置かず、片付けてください。
例えば、大型の植木鉢やごみ箱、テーブルや椅子、自転車や三輪車、すべり台など子どもの玩具や遊具は置かないでください。そして、エアコンの室外機は、手すりから60cm以上離して設置するようにしてください。
痛ましい事故を防ぐため、
高層マンションで子育てする場合は「高所平気症」のリスクを十分理解して、必要な対策はきちんと取るようにしてください。
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