宅地建物取引士の資格は営業マンには必須条件!でも法律ではそうではないのです!
不動産業界で必要な資格と言えば、ほとんどの人が「宅地建物取引士の資格」を思いうかげるのではないでしょうか?
この資格は宅地建物取引業を営むための「宅地建物取引業免許」を取得する上でもこの資格保有者が必要になるのです。
しかし、法律では不動産業者の社員全員が「宅地建物物取引士の資格」を持たなくても「宅地建物取引業の免許」は取得できるってご存じですか?
そこで今日は、「宅地建物取引士の資格は営業マンには必須条件!でも法律ではそうではないのです!」について書いてみたいと思います。
社員全員が宅建士の資格を持つ必要はない!?
ここからは、
宅地建物取引士を「宅建士」
宅地建物取引業法を「宅建業法」
宅地建物取引業者を「宅建業者」
宅地建物取引業免許を「宅建免許」
と略して書きます。
私たち宅建業者が宅建免許を取得するためには、その事務所の従業員5人に1人以上の専任の宅建士を置くことが宅建業法で定められています。
従業員10人なら2人以上、15人なら3人以上、つまり全社員の5分の1人の専任の宅建士がいれば宅建業法上問題はないのです。
たとえば、ある不動産業者の事務所に5人の社員がいます
社長1人、事務職員1人、営業マン3人の5人です
その内、事務職員1人が宅建士の資格を保有していれば宅建免許取得要件的には合格しているのです。
つまり、この事務所の社長や営業マンが宅建士の無資格者でも不動産営業ができることになってしまうのです。
ちょっと極端な例をあげましたが、この状態でも宅建業法上は何ら問題はないのです。
法律的には問題なくてもちょっと不安
社長や営業マンが宅建士の資格を持っていなくても何ら宅建業法上問題ないことは分かりました。
確かに、宅建士の資格を持たない営業マンが物件を案内したり商談することはできますし、重要事項の説明も専任の宅建士が記名押印して説明し、売買契約にも記名押印すれば問題ありません。
法律的には問題なくても、数千万円する不動産を購入したり売却するのに専門知識を持たない人が取り扱ってもよいのでしょうか?
ちょっと不安になりますよね。
宅建士の資格取得試験内容と宅建士の意識
宅地建物取引士の資格取得試験内容は、おおまかには以下の通りです。
◆権利関係
(民法、不動産登記法、建物区分所有法、借地借家法、など)
◆法令上の制限
(国土利用計画法、都市計画法、建築基準法、土地区画整理法、農地法、宅地造成等規制法、など)
◆宅地建物取引業法
(宅建業法、住宅瑕疵担保履行法、など)
◆税と価格について
(不動産取得税、固定資産税、所得税、印紙税、登録免許税、贈与税、時価公示法、不動産鑑定評価基準、など)
以上の内容を勉強して試験に合格した宅建士は、経験を積めば積むほど不動産取引のプロとしてお客様に対してのリスク回避の意識が強くなります。
なぜなら、法律関係の基礎を持っていれば、何をどうすれば安全で円滑に取引きを進められるのかの先読みができ、逆に、これをしなければトラブルになりかねないことも理解できるのです。
宅建士の資格を持たない営業マン
どの仕事でも経験を積むことはとても大切だと思います。
現場から学ぶ成功事例、失敗事例は必ず将来に活かせることができます。
ただ、不動産の取引の現場では、宅建士としての基本(法律など)を理解していない人がいくら経験を積み重ねても、それは場当たり的なもので終わっているのでは、と思うことがあります。
分かりやすく言うと
契約できたら、運よくいい客に出会った
クレームになると、運悪く悪い客に出会った
クレームが解決したら、俺のいいなりだった
宅建士の資格を持っていなくても契約はできる
契約できれば歩合が増える
歩合が増えればいい車に乗れる
一般の消費者よりはちょっとだけ知識があれば
どうとでもできると思っているようです。
宅建士の資格なんていらない、なくても仕事はできる、そう思っているのではと感じてしまいます。
もちろん、資格がすべてではないと思いますし資格がなくても素晴らしい営業マンもいることは事実です。
ただ、資格の有無で営業マンとしての基本姿勢は違ってくるとも感じています。
なにより重要なことは、宅建士でなければ、その取引の重要事項説明書や売買契約書にその営業マンの名前が載ることはないのです。
はっきり言うと、宅建業法上、その営業マンには何の責任もないと言うことです!
宅建士の試験に合格するためには努力が必要
宅建士の試験の合格率は15%~17%くらいです。
司法試験の4%や弁護士の6%~8%に比べると難易度は低いのかもしれませんが、
宅建士の試験内容は広範囲に及ぶので、合格するためには一定の努力が必要ですし、ほとんどの営業マンは仕事と勉強を両立しながら合格を目指しています。
私が以前勤務していた大手不動産会社では「宅建士の資格を持たない営業マンは無免許運転と同じ」と言っていて営業マンの必須条件でした。
ですから、4月に入社した新卒は10月の宅建士の試験までは、仕事はさせず勉強だけに集中させ、ほとんどの営業マンが資格保有者でした。
それだけ重要な資格なのです。もちろん、その間も給料は出ています。
だからこそ、宅建士の資格取得ということは、お客様の信頼に対しての責任であり義務であり、誠実に業務に取り組む姿勢の第一歩だと私は思っています。
最後に一言!
不動産の取引は高額になります。
そして、ほとんどの人にとって人生で一番高い買い物になります。
人の一生を左右するかもしれない不動産の取引です。
宅建士の資格なしで取り扱うことは、誰でも不安を感じるでしょう。
先輩や上司の知恵やアドバイスを受けながら一生懸命、誠実に業務にあたっている営業マンもいます。
それでも、直接お客様に接するのは資格のない営業マンです。
一生懸命や誠実はどの仕事でも当たり前の姿勢です。
高額な不動産取引を取り扱う責任の重さを考えると、
営業マンとして宅建士の資格は必須です!
正しい知識の上に積み上げた経験こそが
お客様の信頼にこたえる証だと思います。
そんな営業マンに巡り会ってください。
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