【逆浸透膜浄水器】浄水器のタイプ、小型の蛇ロ直結型・流しの横や下に置く大型の据置型
浄水器のタイプは、
小型の蛇ロ直結型と、 流しの横や下に置く大型の据置型に分類できます。
これらを大別すれば
①活性炭のみを使ったもの
②活性炭と中空糸膜フィルターを組み合わせたもの
③活性炭とセラミックフィルターを組み合わせたもの
になります。
①活性炭のみを使ったもの
①の活性炭とは、木材や石炭、ヤシ殻などを炭化し、主に水蒸気で活性化したものです。
活性炭には無数の孔が開いていて、この孔に有機物を吸着させるものです。
活性炭で吸着除去できる物質としては、カビ臭の成分や残留塩素(カルキ臭)などがあります。
ナトリウム、カルシウムなどの陽イオンや、陰イオンである塩素イオンなどの有極性物質は吸着しないので除去することはできず、
浄水器から出てくる水の中にそのまま残っています。
そして、活性炭に塩素や有機物が目一杯吸着して飽和してしまえば、それ以上吸着することはできません。
このような活性炭にさらに水を流すと、せつかく吸着したものが再び溶出してしまうことになります。
そのため、飽和する前に新しいカートリッジと交換する必要があるのですが、飽和しているか否かを調べる手段はないのです。
また、活性炭に有機物が吸着されると、その有機物をエサにする細菌が増殖することがあります。
しょっちゅう使っていれば、塩素で殺菌されている水なので雑菌が増殖するひまはないのですが、
2~3日使わないでいると雑菌が繁殖してしまうのです。
活性炭を通しただけでは赤さびや濁りは除去できませんし、細菌が増殖した活性炭に水を流すと細菌が流出してきます。
この雑菌に対する国からのクレ-ムに対応して、活性炭に銀をまぶして銀の殺菌カで雑菌の増殖を抑える商品が売り出されました。
銀には、雑菌増殖の静菌力はありますが、活性炭に銀コーティングしても、結果は、その抑止力はほぼゼロでした。
まして水道水は瞬時に浄水器を通過していきますので、何ら効果がないとの試験結果はあたりまえの話です。
②活性炭と中空糸膜フィルターを組み合わせたもの
②のタイプは、この雑菌問題を防止しようとして考案されたものです。
国の通達(浄水器の雑菌に対する注意)に対応し、
その妥協の産物として登場し華々しい第二次浄水器ブーム巻き起こしたものが「中空糸膜」です。
「中空糸膜」はプラスチックでつくられたマカロニ状の濾過膜を何千本も束にしたものです。
「中空糸」はゴム管のように中に穴が通っているチュープを極端に細く引き伸ばして、糸状にしたものと想像してください。
この孔の径は、膜の種類によって異なりますが、
「精密濾過膜」の場合は0.1ミクロンという小さな孔なので、多少の細菌なら除去することはできます。
ただし、この「中空糸膜」は水道水中のトリハロメタンや農薬、ウイルスの除去することはできません。
③活性炭とセラミックフィルターを組み合わせたもの
③のタイプは「中空糸膜」の替わりに「セラミックフィルター」を組み合わせたものです。
このフィルターはセラミックの粒を詰めたものですが「中空糸膜」よりは除去能力がおちます。
これらのものに塩素や不純物を吸着させようとすれば、水を十分に滞留させなければなりませんが、
蛇口からでた水道水がそのまま何の抵抗もなく通過するのですから除去能力は低下してしまいます。
②・③のフィルターの欠点を補完するために、どの器種をみても活性炭を組み合わせています。
しかし、活性炭を組み合わせても、その欠陥を補完することはできませんが、
それにも拘わらず、原価率の低減をめざして、コンパクト化して、低価格にして、消費者を惑わしているのです。
活性炭や中空糸、セラミックスが少なくなれば、その分だけ能力は低下するのは自明の理です。
この種の浄水器のフィルターはすべて吸着式ですが、
すぐに吸着限界をこえて汚染物質が溶け出し、水道水よりも水質の悪化した水を供給するものになってしまいます。
言い換えれば、単に、通水器か、悪水器にしかすぎないのです。
このために、フィルターを頻繁に交換しなければならず、維持費は非常に高いものにつきます。
しかも、どのメーカーも交換時期を3~4ヵ月と発表していますが、実際には、1週間ぐらいが限度との試験結果がでています。
一般消費者はメーカーの説明に基づいて交換しているか、あるいは、
それ以上長期にわたってフィルター交換をしていない実情を考えれば、慄然たるものがあります。
さらに、このタイプに磁石や電池を組み合わせて、水をイオン化するなどと称しているものもありますが、結果はすべて同じです。
繰り返しますが、
いずれにしても一般的な浄水器は、 ごく初期の間は塩素や多少の有機物は取り除きますが、
使い始めてすぐに吸着した塩素などで飽和状態になり水圧で溶出されるので、
造られた水は原水の水道水より悪い水になってしまいます。
危険な水道水から体を守るために使う浄水器が安全でなければ何にもなりません。
これらの浄水器は、ごく初期の間は若干の発癌性物質トリハロメタンは除去しますが、すぐにその能力を失ってしまいます。
さらに怖い有機塩素化合物(TOX・MX)などには一切除去することはできません。
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