プロとして伝えたい「不動産一括査定サイトの仕組み」便利さゆえに後悔して欲しくないのです!
ご自宅の売却を考えるときに、インターネットで「自宅 売却 査定」などと検索すると、いろんな種類の「不動産一括査定サイト」がヒットします。
「不動産一括査定サイト」は、ポータルサイトと呼ばれ、そのサイトを窓口として、数社の不動産会社に査定依頼が一括でできるという便利なものです!
その反面、知らないと後悔するかもしれない「落とし穴」があります。
今日は、不動産業界に携わる者なら知っている「不動産一括査定」の裏側について書いてみたいと思います。
一括査定サイトを利用されるときに、その裏側を知っていたら、後悔することはないと思います!
査定依頼1件に1万円から1万5千円の広告費を支払う不動産会社
まず、知っていて欲しいことは、サイトに査定の依頼先として登録している不動産会社は、無料で登録しているわけではないのです。
査定依頼1件につき10,000円~15,000円くらいの依頼料をポータルサイト側へ支払っています。
それは、媒介契約(不動産の売却依頼を受ける契約)の締結ができなくても、査定の依頼を受けるだけで支払わなければならないのです。
ですから、広告費がかかっている不動産会社は必死になり、電話やメールで、時には迷惑になるくらい頻繁に営業をかけてくるのです。
媒介契約をもらうために相場よりもに高い「査定価格」を提示
そして、不動産一括査定サイトは、一度に複数の不動産会社に査定依頼ができるので、依頼を受けた不動産会社は、他の複数の不動産会社も同様に依頼を受けていることが容易に分かります。
そうなると、不動産業者間で競争意識が激しくなり、自社に媒介契約(不動産の売却依頼を受ける契約)をもらおうとするあまりに、相場よりもはるかに高い「査定価格」を提示することになるのです。
あなたに不利益を与えてしまうかもしれません。
「なかなかご自宅が売れない」と、ご相談を受けたお客様が、一括査定サイトで提示された査定価格で、一番低い査定価格でも相場より高いということがありました。
あなたにとっては便利なサイトかもしれませんが、裏を返せば不動産業者間の熾烈な競争があり、それが度を過ぎると、あなたに不利益を与えてしまうかもしれないのです。
このことを知っていれば、高いと思う査定価格について、当たり前に疑問を持ち、その価格の根拠を不動産業者に確認することが当たり前にできてしまうと思います。
相場より高い不動産を買う人はいません!
相場より高い不動産を買う人は、まずいらっしゃらないので、売れないのは当り前です。
そうなると不動産会社は、いろいろと理由を付けて販売金額の値下げを提案してきます。それでも売れなければ更に値下げを提案してきます。
最終的には、高く売れなかっただけではなく、時間と労力を費やしただけで、最初に提示してきた査定価格は何だったのかと言う後悔になります。
それでも、売れればまだいいのですが、中には売却のタイミングが合わずに「売れ残る」こともあります。不動産の売却は、タイミングとスピードが大切なのです。
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