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2019年09月08日
ブログ「未来の家」

居住用財産を売却したときの、短期譲渡所得・長期譲渡所得・特別控除・軽減税率

マイホームを購入し金額よりも、高い金額で売却して利益が出たときは、税金を納めなければなりません。

税金のことを知らないでいると、納めなくてもいい税金を納めたり、多く納めてしまうことがあります。

 

今日は、その税金、「譲渡所得税」について、

そして「短期譲渡」「長期譲渡」「特別控除」「軽減税率」につても書いてみたいと思います。

 

まずは、「譲渡所得」についてです

譲渡所得とは、不動産を売却したときに得た「利益」のことです。

不動産を売却しすることで利益を得た人は、譲渡所得に対して所得税と住民税が課税されます。

 

譲渡所得の計算は、次の式で求めます。

譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)

「譲渡価格」は売却価格、「取得費」は購入したときの価格と購入時の諸費用など 「譲渡費用」は売却するためにかかった諸費用のことです。

 

「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」があります

譲渡所得に対する税率は、売却する不動産の所有期間によって変わってきます。 

譲渡した不動産の所有期間が、

譲渡した年の1月1日現在で5年を超える場合は「長期譲渡所得」

5年以下の場合は「短期譲渡所得」となり、

それぞれの税率で所得税と、翌年の住民税が課税されます。

 

税率は、

長期譲渡所得/所得税:15.315% 住民税:5%(合計:20.315%)

短期譲渡所得/所得税:30.63% 住民税:9%(合計:39.63%)です

※2037年までは、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が加算されます。

 

譲渡所得を計算するために必要な「建物減価償却」

建物が年数が経つにつれて、その価値が減って行きます。これを「減価償却」と言います。そして、この建物の減価償却分は取得した価格から差し引く必要があるのです。

ちなみに、土地は年数が経過しても価値は消費されないので減価償却の必要はありません。

 

建物の減価償却分の計算は次の式で求めます。

減価償却費=建物の取得価格×0.9×償却率×経過年数

 

減価償却を計算するときの耐用年数と償却率

マイホームなどの居住用財産(非事業用建物)の耐用年数は、事業用(法定耐用年数)の1.5倍になっています。

取得費とは?

取得費は、売却した不動産を取得したときの「購入代金」や「購入するために掛かった諸費用」のことです。

購入するために掛かった諸費用は、購入時に不動産業者へ支払った仲介手数料、登録免許税・不動産取得税・印紙税などの税金などです。

また、土地の測量費用、既存建物の解体費用、借主がいる場合に立ち退かせるために支払った立退き料、などが含まれます。

 

しかし、購入時の売買契約書や、仲介手数料の領収書など、関係書類を失くしてしまった場合は、「概算法」という方法で取得費を計算します。

それは、簡単な計算式で、「売却代金×5%」で求めることになり、実際の取得費よりかなり安くなってしまいます。

取得費が安くなると、その分、譲渡所得が増えるので、納める税金が高くなります。

そのため、私たち仲介業者は、買主様に対して、購入に関しての書類は全て保管するように注意を促すのは、このためなのです。

 

譲渡費用とは?

譲渡費用は、売るために直接かかった「諸費用」のことです。

諸費用の主なものは、売却時に不動産業者へ支払った仲介手数料、所有権移転のための売渡費用(司法書士の報酬など)、売主として負担した印紙税、既存建物の解体費用、借家人に建物を明け渡してもらうための立退き料、などが含まれます。

 

相続により不動産を取得した場合は?

相続によって取得した場合は、被相続人(亡くなられた人)の取得費を引き継ぎます。

被相続人がその不動産を取得したときの売買契約書や諸費用の領収書などがあれば、それら書類をもとに取得費を計算します。

もし、関係書類が見つからない場合は、概算法(売却価格×5%)で取得費を計算することになりますので、遺品整理のときなどには、注意をしておいてください。

 

4つの特別控除

特別控除とは、一定の条件を満たした場合に税金が軽減される措置のことです。特別控除の適用を受けることができれば、節税効果が高まりますので、必ず確認しましょう。

マイホームを売却した人や、相続した不動産を売却した人に該当する主な特別控除は、以下の4つですが、いずれの適用を受けるためには一定の要件があります。

事前に、税務署や税理士、国税庁のホームページなどで確認してください。

 

1.居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例

マイホームなどの居住用財産を売却した場合、所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円を控除することができる、という特例です。

つまり、譲渡所得が3,000万円以下の場合、納める税金はゼロとなります。

 

2.10年超所有軽減税率の特例

マイホームなどの居住用財産を売却した年の1月1日現在で所有期間が10年以上の場合、譲渡所得の税率が軽減されます。

譲渡所得が出ていて、税金を納めなければならない人にとっては、長期譲渡所得の税率よりも、かなり軽減された税率が適用されるので、大きなメリットがあります。また「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」とは併用することができます。

 

10年超所有軽減税率の特例の適用を受けるための要件

◆マイホームなどの居住用財産を売却すること
◆売却したマイホームに住んでいない場合は、住まなくなった日から3年目の12月31日までに売却すること
◆売却した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えていること
◆売った年の前年及び前々年にこの特例を受けていないこと
◆マイホームの買換えや交換の特例など他の特例の適用を受けていないこと
◆親子や夫婦など特別な関係の人に売却していないこと

この特例の適用を受けるためには、売却した翌年の2月16日から3月15日までの間に、あなたの住所地を管轄する税務署に確定申告を行う必要があります。

 

この特例の適用を受けた場合の税率は以下の表の通りです。※2037年までは、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が加算されます。

3.特定居住用財産の買換え特例

マイホームなどの居住用財産を売却して、買換えた場合、売却代金より買換えた購入代金の方が高ければ、
譲渡所得に対する課税を将来に繰延べることができる、という制度です。
ただし、譲渡所得に対する税金が免除されるわけではなく、あくまで課税の繰延べです。

 

4.被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の3,000万円特別控除の特例

親から相続した空き家を子が売却した場合に、3,000万円を控除することができます。
ただし「平成28年4月1日から平成31年12月31日までの譲渡」という期間が定められています。

 

最後に例題で譲渡所得税の計算をしてみましょう

例題:土地を1,500万円、建物部分を1,000万円、合計2,500万円で購入した木造の新築一戸建て(マーホーム)を8年後に8,000万円で売却した場合の譲渡所得税は?

取得時の費用は仲介手数料81万円、売却時の諸費用は仲介手数料246万円と印紙税3万円とします。

 

◆建物の減価償却費=1,000万円×0.9×0.031×8年=223.2万円

◆譲渡所得=8,000万円-(2,500万円-223.2万円+81万円+246万円+3万円)=5,393.2万円

◆「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」の適用

◆「譲渡所得:5,393.2万円」-「特別控除:3,000万円」=2,393.2万円

◆「譲渡所得:2,393.2万円」に長期譲渡所得の税率を適用

◆所得税=2,393.2万円×15.315%・・・・366.5万円(1,000円未満切り捨て)

◆住民税=2,393.2万円×5%・・・・119.6万円(1,000円未満切り捨て)

◆合計:486.1万円の税金を納めることとなります。

 

まとめてみました!

居住用財産(マイホーム)を売却するときの譲渡所得には、所有期間の区分や、減税のための特例、また、10年を超える所有期間の場合は、軽減税率が適用されるなど、優遇される措置があります。

ただし、それぞれの適用を受けるためには、さまざまな要件をクリアしなければなりません。

その知識がなければ税金を納め過ぎる可能性もあると言うことです。もちろん、修正申告をすれば納め過ぎた税金が返ってくる可能性もありますが、大変な手間がかかります。

事前に不動産の譲渡所得に対する知識と理解を身に付けておけば、税務署や税理士に相談する場合でも、理解の度合いは良くなると思います。

そして、間違いのない確定申告をしてください。

 

この記事を書いた人
清水 浩治 シミズ コウジ
清水 浩治
◆ブログ「 未来の家」では、私の住む街「加古川」の魅力を紹介、不動産に関する豆知識や、トラブル解決など、情報発信を日々行っております。◆「家や土地の物件情報も大切です。しかし、もっと大切な情報があるはず!」と、私は、いつも考えています。◆加古川市で暮らしていただくうえで、大切な子育てや、お役立ち地域情報、不動産の取扱いについて知っていて欲しいことを最優先で発信しています。
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