なぜ不動産会社によって査定価格が違うのですか？不動産査定の不思議

不動産を売却したいときに、あなたなら、まずはどうしますか？

ほとんどの場合、不動産会社に査定依頼をすると思います。

「私の不動産は、一体いくら位で売れるだろう？」と

ドキドキしながら結果を待ちます。

●予想よりも安く、期待外れの査定価格なら不満をいだきます。

●予想通り、期待通りの査定価格なら満足します。

●予想より高いく、期待以上の査定価格なら大満足です。

しかし、それで良いのでしょうか？

実は、不動産の査定には、一般の人には見えづらい真実が隠されています。

そこで今日は、見えづらい不動産査定の実態について書いてみたいと思います。

当たり前の話ですが、査定価格は、各々の不動産会社が決める価格です。

不動産は査定価格をもとにして、売主様と担当者との間で打合せのうえ、売出し価格を決めます。

そして、その売出し価格を不動産会社は一般市場に向けて公開して販売活動を行います。

その後、順調にすすめば、買主様が見つかり価格交渉等、商談があって、最終的に売買契約に至るという流れになります。

そのときの価格が 「成約価格」です。

つまり、査定から成約に至るまでの間に

　１．査定価格　２．売出し価格　３．成約価格

の三つの価格が存在し、本来なら成約価格は査定価格を下回ることはありません。

査定価格はどの不動産会社でも同じでしょうか？

答えはＮＯです。

なぜ、価格が違ってくるのでしょうか？

それは査定方法が、不動産会社や担当者によって違うからです。

それでは、査定方法やその違いについて、ご紹介します。

Ａ．ちょっと、頼りない不動産会社の場合

「多分、このくらいなら売れるような気がするなぁ・・・・」

Ｂ．胡散臭い不動産会社の場合

「媒介契約（売主様からの売却依頼）が欲しいから高い査定価格を出して売主を喜ばしてあげよう」

Ｃ．基本に忠実な不動産会社の場合

ア．近隣の環境や生活施設を調査

イ．近隣の成約事例、公示価格（基準地価）、路線価を調査

ウ．近隣に他の売出し物件がないか確認

エ．物件の用途地域や関係法令を調査

オ．あれも調べて、これも調べて・・・・

私の経験上、不動産の査定の方法はこの３つに分類されます。

あなたは、どの不動産会社が良いと思いますか？

ほとんどの売主様は、基本に忠実な「Ｃ」の不動産会社を選ぶのではではないでしょうか。

それでも「Ｃ」以外の不動産会社を選んでしまい、特に「Ｂ」の不動産会社を選ぶ人が多いのも現実です。

それは何故でしょうか？

売却スタートの基となる査定価格を間違って認識してしまうと、成約価格に大きな影響が出ます。

適正な査定価格を知ることでスムーズに取引がすすめられるのに、間違った査定価格のために時間だけを費やしてしまうことが非常に多いのです。

それでは、査定価格が適正か調べるためには、どうすれば良いでしょうか。

おすすめしたいのは、複数（3社から4社）の不動産会社に査定依頼をすることです。

複数の不動産会社に依頼をすることでより客観的な視点で、あなたの不動産を見ることが出来ます。

しかし、忙しくて時間が取れない人も多いと思います。

そんなときは、査定を依頼した不動産会社の担当者に質問をしてください。

あなたが依頼した不動産会社の担当者に「こんな質問」をしてみてください！

「あなたは、この査定価格に対して責任が持てますか？」

その質問に対して、どのような返事が返ってくるかで判断すると良いでしょう。

ちなみに、先ほど紹介した

Ａ不動産会社なら：

「 たぶん、このくらいで大丈夫だと思いま・・・す」』とアヤフヤナな答え

Ｂ不動産会社なら：

「責任と言われても、あくまで査定価格ですから・・・・」と無責任な答え

Ｃ不動産会社なら：

「 調査に基づいた査定価格ですから、責任が持てます。早期売却が出来ると信じています」と自信に満ちた答え

中途半端なことしか答えない不動産会社は要注意です。

しかし、やはり最後は担当者の人柄と責任感に尽きると思います。