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2020年11月21日
不動産売買の豆知識

不動産の売買契約で「手付金額」と「手付解除期限」の設定で注意して欲しいこと!

不動産の取引に限らず

他のビジネスでも当事者間で「手付金」が交わされることがよくあります。

「手付金」と言う言葉は聞いたことあるけど、

その内容を詳しく説明するとなると

自信を持って答えるのは難しいのではないでしょうか?

手付金の授受は

不動産の売買では必ずと言っていいほど行われます。

 

そこで今日は、「不動産売買における手付金額と手付解除期限の設定で注意して欲しいこと!」について書いてみたいと思います。

筆、新築一戸建て購入応援「仲介手数料・無料・0円・ゼロ・サービス」の加古川の不動産売買専門店 未来家不動産株式会社 代表 清水浩治

 

手付金についてのおさらいです

最初に、手付金の法律的な3つの性質内容についておさらいです。

1.証約手付

当事者間で契約が正式に結ばれたことを証明するために交付される手付金

 

2.違約手付

当事者間のどちらかに契約違反があった場合、その罰金として没収されます

手付金を受け取っている売主に契約違反があった場合は、受取っている手付金を買主に返したうえで、同額の違約金を支払うことになります

買主に契約違反があった場合は違約手付は没収されます

 

3.解約手付

一旦締結した契約について、解約する権利を留保する目的の手付金です

買主は手付金を放棄することで契約を解除でき(手付流し)

売主は買主に手付金の倍額を現実に提供することで契約を解除することができます(手付倍返し)

そして、驚くことに、解除理由の正当性は問わないと言うことです。

たとえば、

「やっぱりや~めた!」

「なんだか買う気が無くなった!」

「相手が気に入らない!」

と言った理由であったとしても、解除される側は文句は言えないのです。

 

実際の取引で手付金がどの性質となるかは当事者間で取り決めることができますが、特に取り決めがなければ、3.の解約手付の性質を持つことになります。

手付金が交わされる他のビジネスでも3.の解約手付の性質になることがほとんどです。

 

 

手付金の相場と授受のタイミング

手付金の額について法律的な取り決めはありません。

不動産の売買における手付金の相場は、

概ね物件価格の5%~20%程度に設定することが多いです。

例えば1,000万円の物件であれば、

50万円~200万円程度が相場になるということです。

 

そして、手付金の授受は売買契約の締結と同時に行います。

 

売買契約締結後に

買主が他に良い物件を見つけ、その契約をキャンセル(解除)していのであれば、手付金を放棄すればキャンセルができ、その手付金は売主が没収します。

売主が、もっと高く買ってくれる買主を見つけ、その契約をキャンセル(解除)したいのであれば、手付金の倍額を買主に現に提供することでキャンセルができます。

契約がキャンセルされずに取引が無事完了すれば、最終的に手付金は売買代金の一部に充当することになります。

 

手付金の取決めは任意規定であることに留意

留意しなければならないことは、

手付金は法律上必ず発生するものではなく任意規定で

必要に応じて当事者間で内容を打合せし設定するものであると言うことです。

何もしなければ、手付金の設定が行われないのが原則になります。

 

また、手付金の額についても特に法律上の決まりはないので、

当事者間で話し合って決めることになります。

※売主が不動産業者の場合は、上限が物件価格の20%に制限されます。

 

ですから、

契約上の必要性を考えて手付金を設定するのか、

設定するのであれば手付の額をいくらにするのかを決める必要があるのです。

ただし、不動産会社が仲介に入る場合は、

売買契約書の約定事項には、手付金の設定や解除規定の取り決めが明記されています。

 

手付金の設定で注意して欲しいこと

手付金に関する約定の設定は

売主様と買主様との打合せで決めていくことになるのですが、

その額や契約解除(キャンセル)できる期限の設定をよく考える必要があります。

 

ここで注意して欲しいことは、

売主と買主の打ち合わせで決めるべきものを、

不動産業者が勝手に決めてしまい、

リスク内容を告げずに決定内容が、

あたかも当り前のことのように説明してくることです。

 

手付金の相場は物件価格の5%~20%程度と書きましたが、

具体的な金額設定は、

売主の売却理由や買主の資金計画などで変わってきます。

高く設定できるのか?

安く設定せざるを得ないのか?

など、悩むことになります。

 

高く設定した場合、安く設定した場合、

それぞれにメリットとデメリットが生じますので、

次の内容を参考にしてください。

 

手付金額を安く設定した場合のリスク

安く設定した場合は、売買契約の解除(キャンセル)がし易くなります。

買主は、他に良い物件を見つけたら

手付放棄で契約をキャンセルし、次の物件の契約がし易くなります。

売主も、今の買主よりも高く買ってくれる人が現れたら

手付倍返しで契約をキャンセルし、新たな買主と契約がし易くなります。

 

売主の売却動機が

「この金額で売れたらラッキー!」

「売れなくても構わない!」と言う考えであれば、

手付金を没収して次の買主を気長に探せばいいのですが、

 

売却期限にあまり余裕がない場合は、

一から買主を探し直し、

いろいろな交渉もしなければならないので、

手間と時間を考えると痛手になるでしょう。

 

手付金額を高く設定した場合のリスク

手付金を高く設定すると、

簡単に契約解除(キャンセル)ができなくなり、

そのリスクが減れば、契約履行の確実性を担保することができます。

たとえば、

売主の売却理由が買換えで、

新居購入に係る資金の確実な確保が必要な場合、

簡単にキャンセルされてしまうと資金計画が狂ってしまいます。

 

簡単にキャンセルされたくない場合は、

手付金の額は高めに設定すればいいのですが、

買主の資金計画上その額の準備ができない場合もあります。

そのため、

売主の希望と買主の現実との乖離で、

契約成立に至らないということも考えられます。

 

この乖離を埋めていくのが

仲介業者の腕の見せ所になるかもしれませんね。

 

手付解除期限の設定について

キャンセルできる期限については、金額設定以上に注意しなければいけません。

期限を設定するかどうかも任意ですので、

設定しないことも可能ではありますが、

その場合は、民法で定められた期限が適用されてしまいます。

その期限は、「相手方が契約の履行に着手するまで」となっているのですが、

しかし「契約の履行に着手」という行為が

具体的にどんな行動を指すのか判断が難しく、

実際の契約ではトラブルに発展する可能性が高いので特に注意が必要になります。

契約解除期限を設定を忘れると大きなリスクになりますので要注意です。

 

一般の消費者同士の契約では、

契約解除期限を設定できるようになっていますので安心してください。

ただし、契約解除期限の適切な設定が必要になります。

設定する期限は、契約案件ごとに変わってきますが、

概ね、売買契約締結から1ヵ月、契約から決済までの期間の中間、などを基本とし、契約ごとに打ち合わせを行い決めていくことになります。

 

「融資利用の特約(住宅ローン特約)期限」と「手付解除期限」との関係

融資利用の特約(住宅ローン特約)は、

購入にあたって買主が住宅ローンを利用する場合、売買契約の約定に、この特約が設定されるのですが、買主の融資審査が金融機関に否認されると売買契約が白紙解除になる、と言うものです。

白紙解除とは、「その契約の効力が最初から存在しなかったのと同じ状態にすること」ですので、融資利用の特約(住宅ローン特約)で契約が解除になると、売主は受領している手付金は買主に返還しなければなりません。

 

融資利用の特約(住宅ローン特約)による契約解除期限は、買主が利用する金融機関によって変わってくるのですが、

融資審査は2週間から3週間、場合によっては1ヵ月ほどかかることもありますので、その審査期間を考慮して決めていくことになります。

 

手付の額は、概ね、物件価格の5%~20%程度で、手付解除期限は、売買契約締結から1ヵ月、契約から決済までの期間の中間、などを基本とし、契約ごとに売主様と買主様との打合せで決める、と書きましたが、

手付金が少額の場合、簡単に契約解除されてしまうと仲介手数料がゼロになってしまうので、解除リスクを回避するために、手付解除期限を、たとえば契約締結日から3日後に設定するなど、独断で早めに設定する不動産業者が少なくないのです。

 

これは、当事者の解約する権利を阻害する行為になります。

そして、2週間から1ヵ月後に設定される融資利用の特約(住宅ローンと客)による買主の解除の権利も阻害しています。

仲介手数料優先の考えを持つ不動産業者がいることを忘れないでください。

 

まとめてみました!

不動産の売買で発生する手付金について、その性質や金額の相場、条項設定時の注意点などについて書いてきました。

手付金の設定は任意規定ですが、設定する場合は売主様と買主様との打合せで決めていくことになります。

ただし、不動産業者が仲介手数料優先で独断で決めてしまうことがあるので注意をしてください。

また、融資利用の特約(住宅ローン特約)と手付解除の関係についても書いてきましたが、

不動産の取引に不慣れは消費者同士では、なかなか決められないことも多いですので、やはり当事者の思いをくんで正当に取り決めてくれる不動産会社(担当者)に巡り合えることが重要になるでしょう。

 

この記事を書いた人
清水 浩治 シミズ コウジ
清水 浩治
◆ブログ「 未来の家」では、私の住む街「加古川」の魅力を紹介、不動産に関する豆知識や、トラブル解決など、情報発信を日々行っております。◆「家や土地の物件情報も大切です。しかし、もっと大切な情報があるはず!」と、私は、いつも考えています。◆加古川市で暮らしていただくうえで、大切な子育てや、お役立ち地域情報、不動産の取扱いについて知っていて欲しいことを最優先で発信しています。
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