所有権移転登記に伴う建物の「滅失登記・表題変更登記」の特約とは?不動産売買契約書
不動産(土地・建物・マンション)を売買する際の契約書には「所有権移転登記の申請」に伴う建物の「滅失登記・表題変更登記」の特約を付すことがあります。
そこで今日は、建物の「滅失登記・表題変更登記」の特約について書いてみたいと思います。
契約書には、全宅連・FRK・全日・全住協、それぞれ独自のものがあり、書式や記載方法は微妙に異なっていますが、用語の意味や記入すべき内容は基本的に同じです。
このブログでは、全宅連とFRKの条項を参考に説明したいと思います。
現存する建物の滅失登記の特約とその趣旨
現存する建物の滅失登記の特約条項
売主は、所有権移転登記の時期までに、その責任と負担において本物件上に存する建物、工作物、立木等を解体・撤去し、家屋番号〇〇番〇の建物の滅失登記を完了しなければなりません。
特約の趣旨
古家付土地の売買で、売主の負担で現存する建物の解体工事を行い、かつ、その建物の滅失登記を完了させるための特約です。
この場合、売買の目的物は土地のみになりますので、土地用の売買契約書を使用します。
現存しない建物の滅失登記の特約とその趣旨
現存しない建物の滅失登記の特約条項
売主は、所有権移転登記の時期までに、その責任と負担において本物件上には現存しない家屋番号〇〇番〇の建物の滅失登記を完了しなければなりません。
特約の趣旨
建物は現存しないが、建物の登記のみが残っている土地を売却するとき、建物登記を売主負担により滅失してもらうための特約です。
買主が購入した土地に新築建物の表題登記を申請するときに、法務局によって取り扱いは異なりますが、古い建物の滅失登記が完了していないと受理されないことがあるからです。
この場合、売買の目的物は土地のみになりますので、土地用の売買契約書を使用します。
所有権移転後に買主負担で現存建物を取壊す特約
所有権移転後に買主負担で現存建物を取壊す特約
買主が残代金支払い時に本物件建物につき、所有権移転登記の申請手続にかえて建物の滅失登記の申請を希望したときは、売主はこれに協力します。
ただし、この建物の取壊しおよび滅失登記に要する費用は買主の負担とします。
特約の趣旨
物件の引渡しは現状のままで行い、買主負担で現存の建物を解体、撤去をするときの特約です。
建物の所有権移転の登録免許税や不動産取得税の軽減のため、売主名義の建物は買主名義に移転登記せず売主名義のままで滅失登記します。
売買の目的物は、土地建物ですので土地建物用の売買契約書を使用します。
物件の引渡し後、建物に所有権を阻害する権利か設定される可能性もありますので、なるべく早く取壊し滅失登記を行ってください。
増(減)築未登記建物の表題変更登記の特約
増(減)築未登記建物の表題変更登記の特約条項
売主は、所有権移転登記の時期までに、その責任と負担において、本物件建物の増(減)築未登記部分の表題変更登記を完了します。
特約の趣旨
土地の移転登記と同時に建物の移転登記ができるよう、所有権移転登記申請時までに売主に自己負担で建物の表題変更登記を完了させておくための特約です。
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