セットバック(道路中心後退)とは?私道の権利は?固定資産税は?
建物を建築するときに適用される「建築基準法」では、その敷地が接する道路は防災の目的から消防車が進入できる幅にしなければなりません。
建築基準法では、「建物を建てるための敷地は、幅が4m以上、地域によっては6m以上の道路に2m以上接していないと、建物を建築することができない」と書かれています。
最低でも4mの幅が必要になるのですが、
昔のまま整備がされていない地域では、道路の幅が4m未満のところも少なくないので、あるタイミングで拡幅しなければなりません。
そこで今日は、「セットバック(道路中心後退)とは?私道の権利は?固定資産税は?」について書いてみたいと思います。
筆、新築一戸建て購入応援「仲介手数料・無料・0円・ゼロ・サービス」の加古川の不動産売買専門会社、未来家不動産(株)みらいえふどうさん代表、清水 浩治
セットバック(道路中心後退)とは?
建築基準法では、防災目的で接道義務が決められています。
その内容は「建物の敷地は、幅員4m以上(地域によっては6m以上)の建築基準法に定める道路に2m以上接していなければ建物の建築はできません」です。
道路整備がされていない地域では4m未満の道路が少なくないのです。
そこで、建物を建築、あるいは再建築するタイミングで道路の幅を広げるために、道路の中心線から2m(3m)敷地を後退しなければなりません。これが「セットバック(道路中心後退)です。
そうすることで、防災目的である消防車が進入できるようにもなるのです。
◆上の図では元々の道路幅は3mです。
◆その幅を4mにするためには道路中心線から2mずつセットバック(中心後退)しなければなりません。
◆片側だけセットバックしても4mにはなりませんが、片側のセットバックだけでも4mの道路幅があるものとみなしてくれます。
◆ただし、セットバック下部分は、建ぺい率や容積率の計算から除外されますので、注意してください。
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セットバックした土地はどうなるのですか?
セットバックした土地は道路ですので、物を置いたり造ることはできません。
ただ、建築基準法では、セットバック部分の権利(所有権)については明記されておらず、自治体によって次のいずれかになると考えられます。
◆所有権は敷地所有者のままで、私道として使用は道路のみに限定される
◆セットバック部分の土地を自治体に寄付する
◆セットバック部分の土地を自治体が買い取る
自由に使用できない土地になるなら「自治体に買い取ってもらいたい」と思うところですが、ほとんどの場合、寄付扱いか、そもそも寄付すら受け取らないケースが多いようです。
ですから、自分の敷地でありながら自由にできない部分があるという認識だけは持っておいた方が良いと言うことです。
セットバックした土地を「ここは私の土地だ!」と言い張って、花壇や植木鉢を置いてトラブルになっていますが、本来は違法になります。もちろん、門扉やフェンスの設置、駐車や駐輪スペースにすることもできません。
維持管理費用は?固定資産税は?誰の負担?
敷地の一部を道路にするためには、アスファルト舗装したり定期的なメンテナンスが必要になります。
建築基準法に則って地域のためにセットバックするわけですから自治体が全て負担してくれると思うかもしれませんが、自治体によっては補助という形をとっているケースや、負担しない自治体もあるようですので、事前に確認が必要です。
また、セットバック部分を寄付してしまえば、固定資産税・都市計画税を払う必要はありませんが、所有権が敷地所有者のままならどうなるのでしょうか。
セットバックした部分は道路として所有者以外に不特定多数の人たちが利用することになり、所有権としての資産価値がなくなりますので、固定資産税の非課税対象となる場合が多いです。
ただし、そのままにしておくと固定資産税を払い続けることになりますので、早めに役所に相談し非課税の申請を行ってください。
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